友達づくりはどこに行っても難しい
突然ですが・・・質問です。
「大学の授業でグループディスカッションをすることになりました。5人グループの中に1人だけ明らかに『日本人』ではない学生がいました。『ネイティブ』の人が話す日本語を理解できているのかどうかは不明。そしてディスカッションの最中、その子は何も意見を発しない…。」
こんな状況下になったとき、みなさんならどうしますか。
ちゃんとディスカッションの内容を理解しているかどうかも分からない、そんな『外国人』の学生に「どう思う?」って一言聞いてあげる人は一体どれくらいいるのだろうか…。
きっと、聞いても日本語理解してくれるか分からないだろうし、英語で話しかける勇気もないし…といろいろ理由をつけて結局その子には一言も意見を聞かずに終わってしまうことがほとんどなのではないでしょうか。
今のは授業中の例でしたが、日常生活の中ではどうでしょうか。
「基本的に仲がいいのは日本人の友達」
「留学生は留学生同士固まってるから、話す機会も、もはや見かける機会もほとんどない」
こんな人が多いのではないでしょうか。
ここで伝えたいのは、もしみなさんが留学したとしたら一体どんな立場に置かれるのかということです。
留学先では、日本人ばかりの大学とは異なり『マイノリティ』として見なされます。
まさに、上記の例の『外国人』の立場になってしまうのです。
授業で何も発せない、友達ができない。
確かに、自分自身の英語力の問題も大きいのかもしれません。
でも、もしかしたら周りの環境がもっと『外国人』としての自分を受け入れてくれていたら状況は変わるのかもしれないと思うことがあります。
私が現在留学しているイギリスは、アメリカと並び留学先としては人気の国です。大学には留学生もたくさんいます。
しかし、実際にふたを開けてみるとイギリス人の学生は基本的に同じイギリス人の学生と仲が良く、留学生は留学生同士で固まっている印象を受けました。
英語がネイティブレベルには話せない『留学生』と仲良くしてくれるネイティブの学生は、思っている以上に少ないのが現実です。
イギリスですらこのような状況が生まれているのに、もっと『外国人』を見慣れていない日本では、留学生は一体どんな環境で過ごしているのだろうか…。
現在「日本にたくさんの留学生を呼ぼう」という主旨のもとたくさんの取り組みが行われています。
確かに、日本に滞在する留学生数を増やすのは大事な第一歩。
でも、今日本にいる留学生の待遇の改善・日本人学生の『留学生』に対する高い壁を壊すのも重視すべき課題なのかもしれない。
自分自身が『留学生』という立場に置かれてみて初めて気づいたことでした。